6:保険種類と保障額の検討   〜各々の保険の保障額をいくらにするか〜

保険種類の選択と組み合わせの作業は、保険金額や給付金額をいくらにするかの検討と同時進行でなされる事になるでしょう。

保険で準備をしておく対象である必要資金には種類別に特性があります。その必要資金とはどんなものでしょう。細かい必要資金分析は他の機会に譲るとして、おおまかに分けると定期性の必要資金、恒常的な必要資金とがあります。


 定期性必要資金への対策

定期性必要資金 とは一定の期間のみ準備が必要と考えられる資金です。
その代表は「子供の独立までの生活費と教育費」です。
一般に子供は一定時期がくれば経済的に自立するのですから、それまでの期間中のみに必要な資金であるという考えです。

一般的に子供一人について必要な教育費は、全て公立で約1000万円、オール私立では約2000万円といわれます。仮に子供一人の基本生活資金も合わせて3000万円としましょう。この場合の3000万円は常に準備が必要ということではありません。子供が年齢を重ねるに従って独立の時期が近づいて来ますから、準備が必要な資金額は年を追って減額してゆきます。

この資金準備を目的とした保険に適しているものとして「逓減定期保険」とよばれる定期保険があります。(保険会社によって呼称が異なることがあります)
逓減定期保険は死亡保険金額が毎年逓減してゆきます。
初年度の保険金額は3000万でその後毎年100万円ずつ減額してゆくといった具合です。同じ保険期間であれば期間中ずっと3000万保障の保険より保険料は当然安くなります。

現在奥様が30歳、3歳の子供がいる家庭でご主人の生命保険を検討する際に、お子様の独立までの資金の保障としては保険期間20年、初年度保険金額3000万円の逓減定期保険を当てはめる、という一つの案が検討対象となるでしょう。

また、インフレや生活レベルのアップによって必要資金の金額自体はあまり逓減しないだろうと考える場合には、保険金額が期間中同じ額である一般の定期保険が良いという場合もあるでしょう。

定期保険にはもうひとつ「収入保障型」(収入保障保険、家族収入保険等)があります。
契約時に一定期間を定めて、被保険者の死亡後にその決められた時期までの間、一定額を定期的に(つまり年金形式で)支払うというものです。終了年月があらかじめ決まっている私的遺族年金という意味合いです。

保険期間30年、年金月額30万円の収入保障保険があれば、ご主人が死亡した場合に、奥様が60歳になるまでの月額30万円の収入保障が確保できることになります。
(この遺族が受け取る年金を一定の条件に基づいて一時金で受け取れる制度もあります。)

子供の独立までの資金以外にも「住宅購入資金」の保障が必要な場合もあるでしょうし、住宅ローン返済の保障が必要な場合もあるでしょう。
おそらく一定期間中のみ必要なこれら資金の保障には定期保険が合理的といえるでしょう。



 恒常的必要資金への対策

恒常的必要資金はいつになったら不要になると確定できない資金、ほぼ生涯に渉って必要と考えられる資金です。
例えば葬儀費用、生活建て直し資金、終末医療の治療費、死後の色々な整理資金、相続税納税資金、遺産分割用の資金、残った配偶者の生活資金といったところです。これについても人によって必要額は千差万別です。

一般的な例としては葬儀を含めた整理資金の平均額が660万円、生活建て直し資金と合わせて800万円くらいでしょうか。 お子様は独立しているとしても、配偶者(一般的に奥様)のその後の生活資金は、遺族年金がどのレベル見込まれるか、奥様自身の年金はどれだけあるか、仕事をもつことができるか等によって違ってきますね。

個別の事情は除いて、また奥様の生活資金を除いても約1000万円くらいは恒常性資金の準備が欲しいところではないでしょうか。
この資金は期限なしで準備するのですから、期限の来ない生命保険、つまり終身保険でカバーすることになるでしょう。

さて、上記の資金についてこれら全てを生命保険で準備するべきとは限りません。
国民年金、厚生年金等公的年金の遺族年金の受給が見込まれます。住宅費用はローンを組んで購入している人であれば、通常ローン契約時に加入している保険(団体信用保険等)で賄えることになります。

さてこうして最低限必要と思われる死亡保障に、長期療養のリスクに備えて医療保険、ガン保険等を組み合わせてゆきます。

★保障額検討のコンサルティングをご希望の方⇒ FP相談のご案内