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2:生命保険の目的   〜何のため、誰のためなのかがスタートライン〜

保険の必要性をまず再確認すべきだということを前章で強調しました。
保険はあくまでも手段なので、必要性を検討するというのはその目的をはっきりさせるということです。

ここで勘違いしてはいけないことがあります。
保険の目的とは必ずしも保険金を受け取ることとイコールではないだろうということです。
例えば養老保険の満期保険金(満期時に生存している場合に受け取れる保険金)を受け取ることは嬉しいことかも知れませんが、死亡保険金を受け取ることは必ずしも嬉しいことではありませんね。 だって大切な人が死亡するのですから嬉しいわけではなく不幸なことです。不幸が起きた場合に、その後の不幸を少しでも軽減するのが保険金です。

保険金を受け取ること自体が目的なのではなく、不幸な事態にならないに越したことは無いが、もしもなってしまった場合に少しでも事態を良くする為の準備なのだということです。
考えてみれば当たり前のことなのですが、受け取れる可能性のある保険金や給付金の金額の大きさだけに意識が向いてしまい、この本質論を忘れてしまう場合があるかもしれません。

さてそれでは保険の目的にはどんなものがあるか整理しましょう。
社会生活上のリスクに対して経済的に備えるのが保険ですから保険の目的は生活上のリスクです。そのリスクとそれに対応する保険をリストアップしてみます。

予想されるリスク 国の制度 勤務先の制度 自助努力
災害による家屋や財産の損失 災害手当 見舞い制度 火災保険
地震保険
交通事故でケガをする・
他人を傷つけてしまう
強制保険
政府保障事業
      --- 自動車保険
病気やケガで長期入院する 健康保険制度
労災保険
見舞金等 医療保険
リハビリ等で仕事に就けない 健康保険
労災保険
有給休暇 所得補償保険
生前給付保険
心身に障害が残る 障害年金等
労災保険
       --- 傷害保険
失業する(傷病以外) 雇用保険        ---        ---
老齢により収入が減少する 厚生年金
国民年金
退職金
退職年金制度
年金保険
終身保険
寝たきり状態となる 介護保険制度
老人医療制度
    --- 介護費用保険
終身保険
死亡する 厚生年金
国民年金
弔慰金制度 生命保険全般


上の表のように家計経済上のリスクに対しては国の何らかの保障制度が用意されています。
もちろんどんな場合でも大丈夫というわけではなく、一定の条件に該当した場合に保障されるものですし、現実には国の保障制度だけで充分とは言えない場合が多いでしょう。
また勤務する会社や団体の福利厚生制度なども存在しますが、保障の内容は組織によってまちまちですし、制度自体がない場合もあります。

そこで民間の保険会社の存在が意味を持ってくるという訳です。
保険の目的を考える場合に、こうしたリスクの存在とそのリスクに対して既に準備されている社会保険等の概要を知って、不足する部分について民間の保険の利用を検討するという発想が必要だと思います。

例えば標準的な親子4人家族でお父さんが亡くなった時には国民年金、厚生年金または共済年金から遺族年金が支給されます。
私のこれまでの相談経験でも、公的年金の遺族年金の存在を知らなかったという人が少なくありません
そうしたことをキチンと理解したうえで生命保険の加入を検討することが、合理的な保険を組むことへの第一歩だと思います。

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